カレーリーフ ~カレーの木?~

「カレーの木がある」。
そう聞いたら皆さんはどんな木を想像するでしょうか?
カレーは料理名であって、野菜や果物ではありませんから、そもそもイメージがわきづらいかと思います。しかし、確かにカレーの名のつく植物が存在するのです。

カレーの木には2種類あります。ひとつはカレーリーフという名前で呼ばれています。
葉っぱからスパイシーな香りがするため、インドやスリランカでは、カレーや魚・ココナッツを使った料理の香辛料として使用されています。西南アジア原産のミカン科に属する植物で、南インドやスリランカ、ヒマラヤ山麓などでは特に珍しくもなく、普通に自生しているそう。家庭で栽培することも多いといいます。

もうひとつはカレープラントと呼ばれる木で、南インドを中心に観賞用やハーブとして使われています。夏が終わると、カレー粉のような鮮やかな黄色の花をつける、キク科の多年生植物です。
主にハーブとして葉の部分が使われますが、香り立ちがいいので料理に用いる場合はごく少量でOK。また花は乾燥させてスープやピクルスの香り付けに使います。
色が奇麗に残るため、ドライフラワーやポプリの材料にも使われるそうです。

カレー好きの知り合いにプレゼントすると、意外性もあって喜んでもらえるかもしれませんね!

カレーとチャイ

チャイはカレーによく合う飲み物としてよく一緒に食卓に出されます。ヒンディー語やロシア語、トルコ語で茶という意味を持ち、インドでは煮出して作ったミルクティーを指します。元々中国で誕生したチャ(茶)が訛り、チベットからインドへ伝わった時にチャイという名前になったと言われています。


では家庭でできる基本的の作り方をご紹介しましょう。
(1) まず鍋ややかんで水を火にかけ、紅茶の葉を入れて煮出します。
(2) 沸騰したらスパイスと牛乳、砂糖を加え、再沸騰したら火を止めて1分程蒸らします。

スパイスにはカルダモンやマサラをよく使います。砂糖は好みの量で結構ですが、インドではチャイをお菓子のような感覚で飲むため、何杯も砂糖を入れかなり甘くして作るそうです。

日本やヨーロッパでいうお茶は手軽なものというイメージが強いですが、チベット地方やシルクロードの遊牧民にとっては、チャイは日々の栄養補給源としてとても大切な飲み物だったそうです。体を温め、生き延びていく栄養を確保するために、スパイスやハーブ、酒など様々なものを混ぜ込んで独自の味が生み出されてきたのですね。

カレーとナン

日本ではカレーライスという言葉が浸透しているくらいですから、カレーといえばライスにかけて食べるのが主流です。しかしカレーと一緒に食べる炭水化物系の主食はライスだけではありません。インドのナンはカレーとセットでイメージが沸くような、ポピュラーな主食です。炊きたてのご飯にカレーをかけて食べる美味しさに多少飽きてしまったら、他の組み合わせに変えてみてはいかがでしょうか。

ナンはインドをはじめ、中央アジア・中近東で食べられているパンです。
最近はカレー専門店やパン屋でもよくみかけるようになりました。学校の給食や冷凍食品でも出回るようになり、日本人の生活にもだいぶ溶け込んできているようです。
また自宅で気軽に作れるよう、カレーの料理本やナンもレシピが載っているのをよく見ます。

ナンは人の顔程ある大きさの楕円形で平べったく、もちもちした食感が特徴です。生地は精製した小麦粉を使用。
作り方は、まず小麦などに含まれる野生酵母菌を自然発酵させた自然種で生地を発酵させます。そして生地を平らにのばし、毎日ナンを食べるような国やカレーの専門店ではタンドゥールと呼ばれる土釜の内壁に貼り付けて焼き上げます。
家庭で作る場合はフライパンで焼きます。多少焦げてしまったような焼き色がまた手作りの良さを感じさせてくれます。

カレーと食べるときは、ナンとカレーを別々に食べてもよし、ナンにカレーをつけて食べるのもよし、自分が一番美味しいと思う食べ方を研究してみるのもいいですね。

日本一カレーが好きな都道府県

日本で最もカレー好きな都道府県はどこでしょう?そんなことも分かってしまうのです。世の中には様々な調査があるもので、なんとカレールウの消費量を都道府県別に調査したものを見てしまいました。

平成16年度の総務省家計調査の都道府県県庁所在地の家計調査によると、カレールウの消費量、購入金額ともが1位だったのが鳥取市でした。さらに調べてみると、同市のカレールー消費量は03~05年の3年間の平均値では1位、04~06年の平均消費量でも1位と、平均して高い消費量を誇っているのです。

意外でしたか?理由は分かりませんが、どうやら鳥取県の方たちは他の都道府県の方よりもカレーがお好きなようです。

もちろん、あくまでも県庁所在地のみに限定した調査ですから参考程度にしかなりません。ただし、このような結果を受けて、鳥取ではカレー好きな県として観光アピールをしているそうです。
仙台市も負けてはいられません!皆様に美味しいカレーを食べていただく為に、我々も一層やる気が出てきました!

カレーの器

カレーの専門店やレストランのカレーは、取手がついたランプの形のようなポットに入って出てくることがあります。そして、これだけでカレーがぐっと高級に見えたり本格的に見えたりするから不思議です。
この器はカレーポット、グレービーポット、ソースポットなどの名称で呼ばれています。
グレービーとはローストビーフやミートローフに良く使われるソースのことです。
日本ではカレー用のポットというイメージが定着しているようですが、元々はイギリスで誕生し、グレービーソースをはじめ、その他様々なソースを入れるためのものとして使用されていました。

またソースをすくってかける、アクを取るような場合に使用するのがソースレードルです。
一般的なのは耐久性に優れたステンレス製ですが、軽くて持ちやすいアルミ製、木製のものもあります。木製のソースレードルはブナやオリーブの木などが材料に使われています。カレーを盛る時に木の香りがするなんて素敵ですよね。
形もおたま状のもの、鳥のクチバシのような形をしたものなど様々で、用途によって使い分けることが出来ます。

カレーをもう少し本格的に味わいたい気分になったら、こんな風に食器にこだわってみてはいかがでしょう。家庭で作ったいつものカレーも、家族や友達に「今日はなんだかおいしいね」と言ってもらえるかもしれません!

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