ペッパー
日本ではコショウ(胡椒)としてお馴染みのペッパーは、下味をつけたり味を調えたり、どんな料理でも大活躍する調味料。最も身近なスパイスのひとつではないでしょうか。もちろん、カレーを作る時にも使われることがあります。
ペッパーはコショウ目コショウ科のつる科の植物。ブドウのように房状になった果実部分をスパイスとして使用します。原産地はインドで、主にアジアの熱帯地方で育成されています。
ペッパーの種類にはブラックペッパー、ホワイトペッパーのほかピンクペッパー、グリーンペッパーなるものもありますが、カレーによく使われるのはブラックペッパーとホワイトペッパー。この2つは同じ果実を加工して作られるのですが、どの時期に収穫するか、収穫後の後処理をどうするかによって異なる色や風味に仕上がるのです。
ブラックペッパーは、実が青く未熟な状態で収穫し、山積みにして発酵させ、天日干しにして色が黒くなるまで乾燥させます。皮の部分に香り成分がふくまれていて、風味も強いのが特徴です。牛肉など肉料理との相性がいいですね。
またホワイトペッパーは果実が黄緑色になり、完熟してまばらに赤みを帯びてきた頃に摘み取ります。袋に入れた果実を数日間水に浸し、やわらかくなった皮をむいて天日干しにします。こちらはブラックペッパーよりもマイルドで上品な香りがするため、魚料理によく合います。
カレーのスパイスに使う時は、ピリッと強い刺激が欲しい場合はブラックペッパー、反対に味をまろやかに調えたい場合などはホワイトペッパーを、それぞれ使い分けてみてください。
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