火を止めてからルーを入れるのはなぜ?
家庭でカレーを作るのに固形ルーを使用することはよくあると思います。
そこで、そろそろ材料が煮込まれ、「さあカレーのルーを入れよう!」という段階になった時、いったん火を止めてからルーを入れますよね。これはなぜでしょうか?
カレーの固形ルーは何種類かのスパイスの組み合わせと、鶏がらなど旨みを出す調味料、塩、砂糖に油、そして小麦粉で作られています。小麦粉には70%ほどデンプンが含まれているのですが、デンプンは熱によって固まり、ダマになってしまうという作用を持っています。これを糊化といいます。
鍋が高温のままルーを割り入れると、ルーの表面だけが熱によって一気に糊化し中身を閉じ込めてしまうため、口当たりのざらっとしたカレーが出来上がってしまうのです。
これを防ぐために、いったん火を止めて鍋の温度を下げてルーを入れ、ルーが表面からゆっくり溶け出せるようにするというわけです。
ちなみに、小麦粉の糊化は60度から始まり、80度前後でとろみがついた状態になります。火を止めてからいったん鍋を濡れ布巾の上に置いてあら熱を取ると、ちょうど80度~85度前後になりますので、この方法を試してみると滑らかな口当たりのカレーを作るのに役立ちますね。
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