チャパティ

チャパティはインドやパキスタンで主食として食べられているパンのひとつです。特に北インドでは家庭料理として手軽に作られています。アーターと呼ばれる全粒粉に水と塩を加えて練り、クレープ生地のように薄く丸い形にして焼き上げたものです。

作り方を簡単に説明しましょう。まずアーターに塩をひとつまみ加えて混ぜます。次に水を少量ずつ加え、粘り気が出るまで手でこねます。硬さの目安は油粘土をイメージするといいでしょう。全体がまんべんなく同じ硬さになったら、ぬれた雑巾をかけて約30分寝かせます。通常、パンを焼く時は生地を発酵させますが、チャパティではその必要はありません。ここまでが生地作り。
ではいよいよ焼き始めましょう。
生地をピンポン球くらい手にとって手の平でまるめ、棒で薄く丸くのばします。
そしてタワーと呼ばれる鉄板、ない場合はフライパンを代用し、弱火にかけて生地を乗せます。
表面が乾いて少し膨らんできたところでいったん生地を持ち上げ、鉄板・もしくはフライパンを火から下ろし、生地を直火に乗せます。生地がクレーターのようにぼこぼこ膨れてきたら反対に裏返し、軽く焦げ目がつくまで焼いて完成です。

さて、この地方の主食といえばナンを思い浮かべることが多いと思いますが、実は一般家庭ではあまり食べられてはいません。ナンは大きな釜で大量の火力を要して作るのですが、そのような設備が整っている家庭は少ないのです。また、ナンは卵を使用して作られているため、動物性食品を摂取しないインドのベジタリアンは食さないといいます。
チャパティの方がごく一般的に食べられている、なじみの主食なのだそうです。

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