インドのカレー

カレーといえばやはりインドという国を思い浮かべますが、それではインドのカレーとはどのようなものなのでしょうか。インドのカレーは日本のカレーと全く違います。そして、宗教や地域などによってカレーの種類は大きく違ってくるのです。

インドは多民族国家で様々な宗教が共存しています。たとえばインド人の8割を占めるヒンズー教徒は牛肉を食べられませんし、イスラム教徒は豚肉を食べません。また、ジャイナ教徒は魚や肉、卵などをは食べてはならないとされています。一般的に肉に関しての禁忌が強いため、インドでは豆やナッツがたんぱく源として重宝されているようです。もちろんカレーの材料としてもよく使われています。

そしてインドには独特な身分制度があり食べるものにも影響しています。それはカースト制度と呼ばれ、高い階層になると禁忌とされる食物が増えてくるのです。厳密にはカーストによる差別は1950年に憲法で禁止されましたが、地方などでは慣習として根強く残っています。

また、インドは広大な国土を持っているため、北部と南部では気候がだいぶ違います。そして降水量も違うために栽培される穀物も南北で差があるようです。米を作っている地域と小麦を作っている地域ではカレーの汁気や辛さに大きな差があります。

このように一口にインドカレーといっても宗教や階層制度、気候などが複雑に影響しあって多種多様な味を作り出しているのです。

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